2.ミニさくら2005はこうして出来た
ク)エコマネーサクラ(千葉県地域通貨導入実験委託事業)
地域通貨導入実験の取り組み:エコマネー<サクラ>
エコマネーを相互扶助に役立ててもらいながら「ミニさくら」の情報を広めるツールとし、ボランティアの拡大を図るため、千葉県地域通貨導入実験委託事業に取り組んだ。
中志津商店街との話し合い
- 10月8日 地域通貨導入実験への取り組みについての説明
- 11月8日 エコマネー<サクラ>の説明及び協力依頼
- 12月20日 23日(クリスマスイベント)のイベントについて等
- 2月28日 「ミニさくら」のブースの配置、お弁当の依頼などについて
- 3月18日 「ミニさくら」のテントの設営、など協力依頼
○流通のしくみ
サポーター(ボランティア)に「ありがとう」の気持ちとして<サクラ>を発行。(サポーター会議への出席で4サクラ発行:30分のボランティアに1サクラの目安) 商店街を含め市内4箇所に設けたマッチング(お願い交換)ボードにサービス依頼、提供票を掲示して、相互扶助のツールとする。紙幣に裏書から「ありがとう」がたどってきた人のつながりが見えるようにする。裏書がいっぱいになったものは、新券2枚と交換する。現金との互換性は無い。
○主なスケジュール
- 9月26日 第1回サポーター会議にてエコマネー説明会
- 10月8日 中志津中央商店街での説明会
- 10月17日 「ミニさくら」開催に向けての講演会で<サクラ>を発行(流通開始)
- 11月24日 コミュニティーサロン「さくら塾」でエコマネーサクラの説明・意見交換会
- 11月28日 地域通貨講演会(商工会議所と共催)
- 12月4日 子どもスタッフ会議にて、クリスマスイベントの準備
- 12月23日 アイアイモールでクリスマスデー
○アイアイモールでクリスマスデー
12月23日に中志津中央商店街(アイアイモール)でエコマネーサクラの普及を目的にクリスマスイベントを行った。エコマネーフリマ(<サクラ>を使った不要品交換会)をメインに、空き缶やペットボトルを使っての手作りカンテラをつるしたり、エコマネーの説明ブースを設けて通りがかりの人にも参加していただいた。
子どもスタッフも10人ほど参加し、「ミニさくら」の横断幕を作ったり、エコマネーフリマを楽しんだ。
○流通状況
- 1月末までの発行・流通量:1211サクラ
- 回収量:75サクラ (裏書の欄がいっぱいになったサクラをマッチングボード設置場所の回収箱に投入)
- 中志津中央商店街での回収量:35サクラ
- 1月末までの参加者数(延べ):217人
発行・流通にみられる特徴:
顔の見える間柄での、マッチングボードを通さないやり取りが多い。
12月23日のクリスマスイベントには、通りがかりの人も足を止め、説明を聞いてエコマネーを手にし、フリマに参加してくださる姿も見られた。特に子どもスタッフがフリマをとても楽しんだ。
仕組みの説明にあたっては
- 説明会や講演会では、仕組みが複雑でわかりにくい、参加し始める方法が限られているので広がりにくい、無償でやったりやってもらったり、のマッチングボードを誰もが求めている、円との互換性を持たせて商店街でクーポンとして使えた方がよい、使い道(価値)が見えにくい、子どもをもっと巻き込んだほうがよい、お願いメニューのニーズの掘り起しが必要、円との互換性が無いのだから、単位をつけないほうがわかりやすい…といった意見や感想があった。
商店街の人たちへの魅力をもっと
- 商店街の方達には、円との互換性の無いものを「通貨」「エコマネー」と呼ぶこと自体に抵抗があり、導入の意義を感じてもらうことは困難だった。 事業の実施が始まってから、県より当初の計画よりも商店街への効果を強く要請されたこともあり、事前の説明がないまま商店街の方々を“巻き込んで”しまうかたちになり、ご迷惑をかけてしまった。
発行と流通のミスマッチ
- 発行は「ミニさくら」のサポーター及び協力者(団体)へ限られているのに、流通は広く一般へ開かれている仕組みがわかりにくく、説明も難しかった。
改善すべき点
- クチコミで広まる追うなシステムの簡略化・目的の単純化が必要であると感じた。
「ミニさくら」開催当日
- 「大人の学校」の受講者にも発行し、「総合福祉センター」を窓口に<モール>の代わりとなる通貨として使用できるようにし、活用した。商店街の各店舗にもお礼として配り、「看板や」や「チンドンや」へ注文してくださるようにお願いしたところ、「看板や」と「チンドンや」にそれぞれ1件づつ注文があった。このようにして、「総合福祉センター」でおよそ150サクラが回収された。
まとめ
- 地域通貨導入をきっかけに複数の商店主の方達と話し合いをすることが出来た。今後、この関係を深め、商店街を「ミニさくら」の会場というだけでなく、子どもも含めた地域コミュニティーの拠点とする可能性をともに探って行きたいと考える。
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